◆塚口水路めぐり〜塚口西側排水路の巻

 恒例の塚口水路めぐり、今回は阪急塚口駅西側を流れる水路群を追ってみたいと思う訳ですが..実際に散策してみるとこの界隈はとりわけ"昭和"のにほいが色濃く漂う地域で、商店街を抜けると旧い木造家屋やアスファルトで舗装されていない道路などが残ります。当然ながら"都市河川"も健在で、小さな流れでありながらもコンクリートで固められた河床部や小さな橋の欄干に哀感を覚えてしまいます。今回はそんな小さな流れをスポットを当ててみたいと思います..おそらくは史上初の試みであろうと思います。。

 

tuka308.jpg (22462 バイト)  駅前商店街を抜けて暫く歩いて行くと小さな橋が。橋には銘板は無く(一応裏側も探したりしました..)、欄干すら無く、ただの白い柵で囲ってあるだけ。。名も無い排水路のようです。いつも気になるのですが、こういう場合表示は無くとも行政的には正式な河川名や橋名があったりするものなのでしょうか..そして何処かで訊けば教えてくれるものなのでしょうか。地域によっても異なるかもですが、機会があったら河川課に確認してみようか知らん。。通常この河川を気に止める人もおそらくは殆どおられない事と思われますが、モノスゴク気になったので今回探索したいと思います。ちなみに、こちらは河川の下流方向になります。

 

tuka301.jpg (123697 バイト)  同じ橋から反対側(北側)上流部を見ています。向こうに見える橋の下がこの河川の源流部、暗渠開口部になります。その向こうは蓋をされた暗渠(というか側溝)が続いているだけで、河川開渠部分はありませんでした。

 

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 河床部に降りて源流部分を見てみました。下に降りるとサスガに下水のかほりが。。中央と左右とにそれぞれ開口部が見えますが、3つの側溝が此処で1つの流れとなり河川となって流れ逝く訳です。"3つの流れが1つに"−というのが何やら感動的ですらありますね。最初の橋から見ていた時点では左右にも暗渠があるとは思いませんでした。しかし幾つか見てみましたが、都市河川の源流というのは概ねこのようなもの(−即ち側溝が併さって本流となるという)が多いようです。

tuka303.jpg (103814 バイト)  中央暗渠拡大。おそらくはこれがこの河川の本流である筈。流路はそのまま直進しております。中は真っ暗で何も見えませんが、道路に沿って側溝として続いているのでしょう。水が僅かに染み出しております。
tuka304.jpg (117954 バイト)  右側暗渠拡大。商店街の方から流れて来る側溝が流入しております。これも同じく道沿いに真っすぐに続いているものと思われます。
tuka305.jpg (112933 バイト)  左側暗渠拡大。こちらの流路は先の2つと違い、道路沿いではなく斜めに横切っており、また水が全くありません。また先の2つと比べても護岸がかなり旧いもののように見えますが、その昔に区画整理でもあったのでしょうか。。

 

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 源流部から下流方向を見ています。コンクリートで区切られた中を僅かな水が流れ逝きます。左側の護岸の一部だけが高くなっているのはどういう訳でしょうか。向こうに見えるのが最初に見た橋ですが、実はあの橋の下には合流点があるのです。橋の右側から別の流れが併さっております。合流部分の写真は撮影しなかったのですが、ナゼ撮影しなかったかというと、あまりにも××だったから。。サスガの私も思わず1度向けたカメラを仕舞ってしまった訳です。そのような画像を公開して、嫌がらせをしていると誤解をされてもなんですので此処は自主規制という事で。。そんな訳で合流点は撮影しませんでしたが、流れが何処から来ているのか一応追ってみました。

 ◆塚口西側排水路分流

tuka201.jpg (35317 バイト)  此処が源流部。旧い錆びた鉄の柵で覆われた処が暗渠開口部です。この先は開渠部分はありませんが、流路跡..というかコンクリートの蓋で覆われた部分が少しだけ続いており、その先は阪急電車の線路下を通すために下へ掘り下げられた道路が通っているので、流路はおそらくその手前で何処かの下水と繋がっているものと思われます。
tuka202.jpg (25244 バイト)  流路は道路沿いに直線で流れます。住宅用の小さな橋が幾つも架けられておりますが、場所によってはちょっとリッチな仕様の欄干もあったりして..経済状態が窺い知れる光景でありますが、この河床部を考えるとちょっと不釣合いな気も。。しかしよくこんな水路が暗渠化されずに現在も残っているものだと思います。わざわざ柵で覆い、橋を架けて..都市計画の観点からだけで見るとどう考えても邪魔なだけでしょうに。。
tuka203.jpg (120258 バイト)  ちょっとごちゃごちゃして見えにくくなってしまっておりますが、この先で件の河川と合流する訳です。流路は起点部分からほぼずっと直線で道路沿いに流れておりました。ちょっと規模の大きな側溝といったところでしょうか。流路自体はそんなに長くはありません。掲載した写真でほぼ全景が押さえられております。

 

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 さて、最初の橋に戻って来ました。右に未舗装道路がありますが、ご覧のようにこの先は阪急電車の変電設備があり行き止まりに。しかしそもそも写真の手前の部分でロープが張られ、この先は立入禁止です。屈曲の先は見通せなくなっておりますので、流路の先の反対側に移動しなければなりません。

tuka311.jpg (130704 バイト)  で、反対側に廻って先ほどの屈曲部分を見てみました。上流に向かって撮影しています。水は流れているかは微妙ですが、殆どただの水たまり状態..しかしよおく見てみると僅かに流れているようです。此処でS字クランクを経て阪急電車の下を潜ります。。
tuka312.jpg (141411 バイト)  同じ位置から下流方向を見ています。阪急電車の線路が見えておりますが、その下でやや右に屈曲。よく見ると緑があるのが分かります。ずっと無機質なコンクリート河床が続いておりましたけれども、ようやく小さな"自然"に出会えそうです。。線路の向こうにも流路はずっと続いているのでしょうか。

tuka309.jpg (145703 バイト) 同じ場所のアップ

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 更にアップ。コンクリート河床が線路の手前で途切れているのが見えます。ちょうどその部分で別の側溝が流入しておりますが、今回は撮影しませんでした。それにしてもゴミの散乱が気になります。。

 

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 線路の反対側に廻って流路を見てみるとこんな感じです。。白濁した水が溜まっており、ビニールのゴミが浮かんでいます。橋や欄干は無く、白柵のみ..この街は白柵が好きですね。それにしても、水の殆ど無い状態が続いていたのにも関わらず、どうして此処だけこんなに水が溜まっているのか。新たな水源があるとも思えず、おそらくは此処で何らかの理由によって流れが堰き止められているからではないかと思われます..この下に何があるのでしょうか。。

tuka324.jpg (171056 バイト)  手前の道路にちょうどマンホールの蓋が..河川の秘密はこのマンホールの下に。微かに水の落ちる音が聞こえます..という事は此処で一部の水を下水に落としているという事か。。

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 道路を隔てた反対側の流路です。此処からは流路が縮小されて急に細くなっております..とすると溜まった水が少しずつこちらに流れ出しているのでしょうか。。左の護岸から出ている排水パイプにもちゃんとコンクリートの流路が作られているのがいい味出してます。しかし辺りは厳重に金網が張り巡らされております。

tuka402.jpg (161141 バイト)  水面のアップ..かなりヤバいですね。。

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 金網越しに撮影した流路の開口部。道路から出て来たところですが、よく見るとこちらの河床の方が高くなっており、道路側に水を落としている格好になっています。何しろ水の流れが殆ど無いといった状況なので、すぐには判断出来なかったのですが、実際には写真の手前側が下流になるようです。マンホールを隔てて流路がこちらへそのまま続いていると思ったのは間違いで、此処から先はさっきとは別の河川であってそれがマンホールの下で合流しているという事になります。写真をよく見ると開口部の手前に水門の跡のようなものも見えます。それにしても下水のものでもないような異様な匂いがずっと漂っていて..キツいです。。

 

tuka318.jpg (139951 バイト) ..という訳で、再びさっきのマンホールの上に立って撮影。この下に合流点がある筈。どうしても気になるので、ちょっと観察してみたいと思います。

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 橋の上から見たところ。ゴミ避けの鉄柵にたくさんのゴミが引っかかっている終末観漂うこの光景..この水は何処へ逝くのか。。水の色が青みががった白濁色で見ようによっては何だか五色沼みたいでキレイかもですが、しかしやはりこの色は尋常じゃないような..洗濯排水がそのまま流れているのでわないですか。水の表面に虹色の光沢も見られます。

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 河床部に降りて阪急線路下の上流側を見たところ。向こうにコンクリート河床の途切れている部分が見えますが、コンクリートで固められる前は、おそらくずっとこのような感じの河川だったのでしょう。。しかし淀川にも魚が棲む現代にあって、此処まで汚染された河川というのも逆に珍しいかも。。辺りは硫黄のようなにほいが立ちこめ、何ともいたたまれない雰囲気です。あまり長時間この場所にいると何だか洋服にまで匂いが染み付いてしまいそうで、撮影は早めに切り上げたいです。。

 

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 鉄柵越しに中を撮影。ちょうど先の流路へ橋渡しをして流路を作った格好になっており、余った水を下水溝に落としている様子が見えます。ちょっと異世界っぽい雰囲気。しかしどうしてこのような設備が必要なのか..ただ下に水を落とすだけではダメなのか..どういう理由で流路が設置されているのか、ちょっと不思議です。向こうに見える光が先ほどの開口部。上がちょうどマンホールの蓋の部分にあたります。水が少しずつ下に落ちる音が響いていてまるで都会の鍾乳洞のようです。

 

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 鍾乳洞内部をフラッシュ撮影。流路の下は真っ暗闇で水の落ちて行く先は見えませんけれど、深さはどのくらいなのでしょうか。おそらくは下水溝に水を落とす為のものだとは思うのですが、実際にはご覧のようにそこまで水が無いため、流路先端の壁との隙間から水が漏れ落ちている状態です。普段この様子を目にする人はまずいないであろうと思われますので貴重な光景かもです。日常の裏側の世界を垣間見る思いが致します。

 

 ◆塚口西側排水路南分流

tuka401.jpg (120799 バイト)  ご紹介致しました通り、ずっと辿ってきた塚口西水路はマンホール下で終わりになりますが、マンホールから先に伸びる流路も引続き探索してみる事に致します。先ほどと同じ写真ですが、即ち手前が河口部でマンホールのある道路から上流方向を見ている事になります。流路が左へと屈曲しております。周囲は駅前という事もあってちょっとゴチャゴチャしたというか賑やかな雰囲気の場所。そんな中にあってこの佇まい..まさに都会の隙間、です。水門も設置されておりますが、中央の窪みはともかくコンクリート河床が水で満たされる事ってあるのでしょうか。。
 先ほどの屈曲の先を橋の上から見たところです。即ち今度は下流方向を見ている事になります。屈曲してから真っすぐに流路が続いておりますが、ちょうど屈曲の先で川幅が急に狭まっております。こうなると本当にただの側溝という雰囲気になってしまいます。。 tuka403.jpg (129301 バイト)
tuka404.jpg (143356 バイト)  橋の反対側から上流方向を見ています。此処まで来ると水は殆ど無く、更に単なる側溝状態に。。この分だと源流もそう遠くはない事でしょう。よく見ると向こうに白い小さな橋が見えます。

 

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 その小さな橋がこれ。橋というかただの白柵ですが、小さいながらもちゃんと橋桁部分も作られております。傍には緑もあって良い風情です。個人的にかなり好きな場所ですね。

tuka406.jpg (122518 バイト)  同じ橋から、辿って来た下流方向を見たところです。水は殆ど無く、雨天時に雨水が流れるのみであろうと思われます。どう見ても"河川"では無く"側溝"です。しかし通常この規模の側溝なら建物と建物の隙間に流路を切って終わりとなるところが、ちゃんと橋があって河川の形態を取っているのが泣かせてくれるでわありませんか。。
tuka407.jpg (167003 バイト)  橋の反対側から上流方向を見ています。こちら側の白柵は先ほどと違って随分と錆びてしまっておりますが、この違いは何なのでしょう。隣接する建物の工事の際に併せて直したのでしょうか..それにしても反対側はそのままというのは。。流路の先に暗渠の開口部が見えます。

 

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 ↑源流部をズームで撮影。ぽっかりと開いた暗渠は何処へと続いているのか..この先に開渠は無く、流路の先には真新しい建物が聳え建っております。水は皆無..特に水源があるようにも見えず、都会の雨水排水路=側溝ですね、これは。ささやかながらでも水源のようなものがあったら美しいでしょうけれども、無理のようです。おそらくは昭和30年代頃の都市開発の際に作られた排水路なのでしょう。思えば昔は街にこのような水路がたくさんあったもので、道路脇の側溝というのも近年あまり見かけない気が致します。規模の大きいものになると"河川"と名の付くものになったりもしますが..いや元々あった河川を排水路として利用したと言った方が良いのか。そのような河川は水質を見直そうという動きが活発になって来ているものの、そうでない河川は埋められてしまう昨今。。何れにしても"変わりゆく"という事には違いないようです。

 この駅前南側付近には並行して幾つかの水路がありますが、おそらく同じような状態のものでしょう。また別の機会に探索できればと思います。

 

塚口西側水路・完

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